

今更、こんなシンプルで抽象的な昔のお話を真剣に考えてみても仕方が御座いませんが、
砂浜で虐められている1匹の大亀を助けるところから物語はスタートします。
太郎は動物愛護の精神に基づき、亀を窮地から見事単独行動にて救いました。
どのように話を付けたかは定かではありませんが
暴力的行動力を持った複数の集団エネルギーを鎮静化に収めたのは確かのようです。
この時代においての太郎の交渉力とその話の纏め方には才能すら感じます。
助けられた大きな亀、そして主人公でもある太郎。
種族を超えた生物としての「亀と人間」で救出後に何らかの直接取引があったらしいのですが、
海で棲息する両生類の大きな亀と
陸上で酸素呼吸をする人間である太郎の環境の違いがまず大きな問題点です。
会話と話し合いがどのようなカタチで流れ、
また異空間でもある水中に太郎が引きずり込まれる話の流れがいくら童話とはいえ不思議でした。
夢物語には常識や筋道なんてのは初めから存在せずに、
何でもあり~のウルトラテンポで急ピッチにてストーリーが勝手に進みます。
そもそも夢とはそんなものです。
現代であれば人間が水深深く潜る為には
酸素ボンベとそれなりのスキューバダイビングに欠かせない設備が最低限必要で御座います。
物語に登場してくる時代背景はこれらの設備も揃っていない原始的な海岸で御座いました。
はじめて出逢った「亀」の奨められるままに酸素も無い世界にのこのことついて行く太郎の精神状態。
誰も行ったことのない異空間として存在する海底深くのそこは異国の地 竜宮城。
ようこそ太郎様。ここは竜宮城で御座います。さあさあこちらへ!
乙姫やお姫様が料理や踊りを交え最高のサービスともてなしを施してくれる極楽浄土の別世界。
亀を単純に助けた報酬としてはあまりにも内容と掛け離れた過剰サービスに違和感を覚えました。
やがて竜宮城の時間軸で素晴らしい宴の時間は流れ、
飲めや喰えやのドンチャン騒ぎが毎晩のように繰り返されます。
決して自然なカタチでの太陽光が届かない深い深い海の底に存在する閉ざされた海底都市竜宮城では、
そもそも昼夜の境界線すら本来は御座いません。
宴は終わり帰りの時は訪れます。
やがて楽しい時は過ぎ、玉手箱のお土産付き送迎サービスまで味わう太郎。
陸に上がって竜宮城の最高責任者と取り交わしたかつての約束を簡単に破る不届きな太郎。
何百年もの地上時間が経過した違う時代に漂流し、当時の仲間や知る者も馴染みの場所も喪う太郎。
玉手箱から吹き上がる白い煙はまるで裏切り者に制裁を加える為に仕込まれた細胞破壊軍事兵器。
鑑をみて変わり果てた老人の顔を再確認する太郎の驚き。
現代にも通用する何か重大なキーワードが物語の中に隠されているのが理解できます。
それは簡単に解読しますと「時間と約束 栄光と挫折 若さと老体 異空間と海。」で御座います。
記憶喪失の白髪の老人が見知らぬ浜辺で発見され、
重大な国家的秘密は漏洩していないものの意味不明の妄想的な筋書きを勝手に口走る。
これが浦島太郎の簡単な結末で御座います。
真実は物語の中には何1つとして登場してこないのかも知れません。
玉手箱の中味とは現代であれば「信じていた架空の約束された財産」だったのかも知れません。
うしなった宝物は「太郎として与えられた貴重な時間」だったのではないでしょうか?
掴み所の無い玉手箱の中に存在していたハズの煙は比喩では御座いませんが「人の心」で御座います。
この物語の難しいところは、真実とは何かを探るために
蓋を開けて中味を確認した瞬間に空に消えて無くなる仕掛けで御座います。
続く 文:加古 俊文
撮影データー:カメラ本体 Nikon D3
製造番号:D-3 No 2051126番
有効画素数 1210万画素
レンズ:AFS- VR Micro Nikkor ED60mm F/2.8G
最短撮影距離:0,185m フィルター外径:62mm
レンズ構成:9群124枚 (35ミリ換算の場合は90mm)
製造番号:215790番
ホワイトバランス:
AUTO モードにて撮影。
露出補正:- 1,0 段
画像サイズ:S 画質モード:BASIC ISO感度設定 200
場所:神奈川県横浜市都筑区早渕近辺にて撮影です。




























